魔法?魔法!

 ハウルの人の短編集。

魔法?魔法!: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ短編集 (徳間文庫)

魔法?魔法!: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ短編集 (徳間文庫)

 

 ちなみにハウルは読んだことないよ!

 

SFからファンタジーからエッセイテイストからなんでもござれのテーマパークのような短編集。

カラフルな霧の中を突き進んでいるようでその先がどうなっているのか分からない!ワクワク!!

 

…と書きたかったところだけどちょっと飽きかかった。

登場人物の性格が似たり寄ったりだったり、全く毛色が違う話なのに雰囲気が一緒だったりっていうのは翻訳があまりよりしくなかったせいかもしれないのでおもちゃ箱にでもいれておいて。

素晴らしくいろんな世界があるのに、話がワンパターンだったりヲチが弱かったりするのが短編"集"として残念。

後半突然ドタバタして急に話を折り畳んでえ?それで終わり?え?ってなる話もあったので、多分この作者さんは長編の方が得意だったんだろうなあ。

巻末のあとがきに「短編は短編向きのテーマにすれば良いと気がついた」とあるけれど、やっぱり構成も大切だと思いますまる

というか第八世界とかは長編で読みたかった!

緑の石は完全に俺たちの冒険ははじまったばかりだ!(ドドン!)ENDだったのが惜しい。おもしろかったのに終わり悪けりゃ全て悪い。

 

あ、うん、まぁヲチが弱いって思ったのはわたしの常識でかちかちになってしまった頭では理解出来なかったっていう感じかもしれない。

いやなんだよマジックマーカーって。

いやんなだよカラザーズって。

 

ワンパターンが悪いわけではないけれど、その分奇想天外さが死んじゃってるのが惜しいなって思った。

 

猫が主人公のお話は猫達のきまぐれさがいかんなく発揮されてめちゃくちゃ可愛かったです。

SFファンタジーそしてリアルがごちゃまぜになったお話の世界や設定は十二分に魅力的なので、お話の展開よりもそういった方面を楽しみたい人向けですかね。

 

あと巻末の池澤花菜さんの解説が超テンション高くて引いた(^o^)

知識と愛情の押しつけがめっちゃ重くて引いた。

つり球

すごいよね、だってこの下書き2015年10月に保存したんだけどタイトル以外なにもかかれてなかったんだぜ。

はたしてそれを人は下書きと呼ぶのだろうか。

SW EP7も初日に見に行って途中まで愚痴を書いておいたのに下書きになかったんだぜ。

こっちは多分ちゃんとした下書きであっ…こんなネガティブじゃあかんな…って思って消したんだと思う、良かった下書きの仕事をした下書きがあって。今はないけど。

 

バンダイチャンネルでアニメ1クール分好きなものプレゼントしてやるよっていう太っ腹イケメン企画のときに見たのがこれ。

d-animeでも見られるんだけどはいってない月だったし、結局迷いに迷っていたら1日前まできちゃったもので慌てて選びました。

 

つり球 1【完全生産限定版】 [Blu-ray]

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というわけで記憶が薄い。

記憶が濃ければ濃いレビューかと言われるとべつにそんなレビューを書いた覚えもないけど。

 

監督が中村さんなだけあって映像はもうめちゃくちゃPOP!きれい!海行きたい!!!!

こういうビビットな色と江ノ島の自然て一見相性悪そうだなァ…とか思っていたけれど、逆に青春や夏のキラキラした感じがよく出ててお洒落感すさまじき!

 

正直ほとんどみんな同じ顔に見えたり、その顔のバランスもよく崩れていたりでキャラクターの造形に関することで気になったところはあったけれど、最近はこういうぱっと見無個性に見える絵が流行っているのですかねぇ。

貞本絵とはまたちょっと違う、なんというかさよポニ的な淡白さというか。

 

 そして本題。

話数足らなくね?っていうのが正直な感想。

 

前半は宇宙人もまじえての日常ストーリー。

後半は地球に危機がーー!のドタバタストーリー。

仲間とだんだん心が通い合って…ていうのはちゃんとあったんだけれどもっと釣りの楽しみを伝えるような日常パートがあっても良かったかなって。

ヤマノススメ的におお釣り!釣りやりたい!って思わせてくれても良かったかなって。

ノイタミナは中村監督にかぎって1クール縛りでもあるのでしょうか。Cも慣れてきた頃に方向転換があって、テンポが良いっていう良さなのかもしれないけれど若干置いてけぼり感がありました。

特に最終話のあ〜終わるのかこれ…あ〜なんとか終わった〜感。え?そういう終わり方?

今までのなんだったの?とまではいかないけどおそらく視聴者総ポカーン計画でも組まれていたのか…。

あと宇宙人妹ちゃんの意味深っぷりはなんだったんだ。ただのミステリアス要素か。ミステリアス美女か。

 

ユキの成長っぷりはなかなか良かったです。

結局あがりやすいって考え過ぎだったり過去の反省から逃れられなかったりそういうのが原因なんですよね。

ただそれが一概に悪いことかっていうと、時々世界を救っちゃったりして。

おばあちゃんもただの説教要因かと思えば温かく成長を見守る役どころでホンワカしました。

 

映画やアニメや漫画の良さって、メッセージを娯楽にのせて発信出来ること、楽しさのなかに追体験を盛り込めることだと思うのだけれど(というかこれらの娯楽の役割だと思う)、中村監督はエンターテイメントの中に落とし込むところが好き。

今回はまさにいろんな人、ものとの関係性がテーマになっていたと思う。

それは生きているものだけれはなくて、自然だったり、人間が作りだしたものだったり。

思い通りにならないものが多すぎるけれど、なるべく楽しく仲良くしていきたいもんです。

 

 

タイピスト(2012)

ずーっと気になっていたこの映画。

たぶん何かの雑誌の映画紹介で見たのが最初だったと思うんですが、大島依提亜さんがデザインされたパンフレットがとかく可愛い!

このパンフレットを見てこの映画を見たいと思わない女子はいない!!(失言)

タイプライターなんてこの時代そうそう見るものではないですけれど、アナログと機械の真ん中、みたいな存在も可愛い。

タイプライターサイコー!!

 

 

 

 

田舎娘のローズは都会に憧れルイが営む保険会社の秘書の仕事に応募、乗り気ではなかったルイだがローズのタイプ内の早さを見て考え直す。

ドジなローズは仕事でミスをしてばかり…そんなローズを雇う条件としてルイが提示したのが「タイプの早撃ちでフランスチャンピオンになること」。

特訓のために同棲を始めた2人はやがて…。

 

というパッケージに負けず劣らず薔薇色な恋愛王道ストーリー。

というか始終薔薇色桃色、もし携帯小説が好きな彼女がいたらこの映画を選んでおけば間違いありません。

映像も始終レトロファッションに身を包んだローズが醸し出す可愛らしさと、これでもか!というほどの50年代シャレオツ感溢れる徹底した舞台作りにホレボレします。

そう、これこそ我々凡人が想像するお洒落の国・フランス。

 

映像も凄く良い。

カタカタとタイプライターを打ち鳴らすだけの競技ですが特にフランス1位を決める大会は激アツです。グルグルグルグル回るカメラワークとともにドキドキも最高潮。

正直祈りながら見ることになるとは思いも寄らなかった。女の戦い怖すぎ。

 

非情に残念なのがストーリー…むしろもうストーリーは無視して映像を楽しむものと割り切ってみるのが一番楽しめると思うんだ…。

肝心の恋愛描写が「一緒に暮らしていたら好きになっちゃった!」くらいのもので月9ドラマ並のまぁそういう展開だわな…感満載。

(決して月9を馬鹿にしている訳じゃないのでジャ●ーズファンの女の子は怒らないで欲しい)

そもそもルイが何故そこまでタイピスト世界一位を修造ばりに目指しているのか分からない。

いや理由として「一度挫折を味わっているから」というのが用意されてはいるんだけどタイピスト競技への理解や指導方法を見てると元々興味を持っていたみたいだしウーン????

 

一番の問題はルイとローズのすぐそばにマリーとボブという完璧お似合いな夫婦がいたこと。

この2人理想の夫婦すぎる…ボブ素敵!抱いて!!

それに比べてルイとローズの子供っぽさは共通の知り合いがいたら飲み会で1時間ばかりネタにされるレベル。

あとどう見ても世界大会よりフランス大会の方がドキドキしましたありがとうございます。主人公補正に勝るものナシ。

 

何も考えなければ泣けるところもあるし、熱いところもあるし、笑えるところもあるし、何よりひたすらお洒落で可愛いので面白い映画です。パンフレットも凝ってるし。

でも、だからこそ、もう少し脚本がどうにかなっていたらなと凄く惜しい気持ちになりました。

もしかしたら私の心がもっと純粋無垢だったら最高に楽しめたかもしれない。

エクセルサーガ

早すぎた…

誰が悪かった訳でもない、時ばかりが残酷だった…人々が支配されていた頃のことを忘れたのは…

しかし倉田×黒田×ナベシン×原作無視のやりたい放題、なんていうことが出来たのもこの時代だったからかもしれません。

 

 

後にも先にもへっぽこ実験アニメーションの名をこれほど欲しいままにしたアニメも出てこないしやる人もいないでしょう。

パロディーや時事ネタはもちろん製作陣でしゃばりすぎィ!

ペトロ界隈の話気になりすぎィ!

ナベシンイケメンすぎィ!

今でこそなんでも有りのカオスアニメが流行っていますが、それらの浮かんできた灰汁をごってりと煮込んだような、良くも悪くもこのカオスっぷりは人を選びそうです。

 

話としては主人公のエクセルが1話目で死ぬ。

ミンキー・モモから始まり主人公が1話で死ぬアニメは名作(棒)のセオリーを守って死んだエクセルは主人公補正を最大限活用し大宇宙の大いなる意思によって(主にストーリーが進まないことを理由に)蘇生され、理想推進機関アクロスに入社します。

 

ちなみに、ここまでのことでつっこんではいけない…謎は謎のまま、ご都合主義はご都合主義のまま放置して楽しむのがこのアニメのベストな視聴方法だというこれまたベストなアドバイスを私は君に送りたい。

なぜならこれはそう、実験なのだから。

とりあえずやってあたって砕けるアニメなのだから。

 

その後も正体不明の謎の美少女はっちゃんがアクロスの第3幹部になったり

寝取ったり寝取られたり妊娠したり

子安様が着々とギャルゲーを侵略するなかパワードスーツ的なものが出来ちゃったりして当時の原作ファンの心を揺さぶる様々な実験を息つく間もなく投入します。

始めに書きましたが、これが許され(しかもネットの評価を見ると愛されて)ていたのは偏に色々と余裕のあった古き良き時代だったからでしょう。

 

ちなみに大体いつも地球侵略というなのF県F市の侵略行為をしているというストーリーっぽいものはありますが、8割型ギャグアニメでストーリーはかなり破壌しているという意味で先が読めません。

六道紳士による実験許可シーンは毎回毎回楽しみでシリーズ通して一番好きでした。

それが終盤一気に収束され、真面目に話を進めるということ事態がもはやギャグになるという、うん、実験大成功かもしれない。

 

難点はとにかく始終ハイテンションなため1話見ると「あ…疲れた…今日はもういいや…」となってなかなか進まなかったこと。

「タータータタタター♪」という聞くだけで強制悲しいシーンにさせてしまうEDの音楽はとくにわたしの年老いたテンションをゴリゴリ削り、その後のハイテンションへの急上昇にぐったりしました(苦)

それだけ1話1話のギャグはものすごーく濃いです。

今の時代に作ればもう少し洗練された見やすいアニメになったかもしれませんが、ここまで尖りきることは出来なかったと思います。

 

なお26話までが本編です。

 こんなに堂々とした変態モザイクが見られるのも、エクセルサーガ26話だけ!

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本屋のダイアナ

このペースで書き続けると媒体ごとのジャンル分けでよかった気もするけれどまぁ始めてしまったものなのでちゃんとタイトル別にも分類していこう…

 

本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ

 

 

twitterであるブックデザイナーさんがRTされていて、それはもう可愛らしい装丁にひかれて気になっていた本です。

本屋大賞にもノミネートされていたみたいですね。

 

ストーリーと面白い点は散々いろんな場所で取り上げられていまさら書くようなことでもなく、また実際面白い本なので他の素敵なブログを見てもらうとして自分は個人的にイマイチだった点を書いていこう。

というか実際何度か途中で挫折した点ですね。

吐き出してすっきりしたいだけなので畳みましょう。

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パルプ・フィクション(1992)

会社からの帰り道、あらゆる意味でふっきれてスキップでもしそうになりながら寄った図書館で行われていたシネバトル、見ていきませんかー?と声をかけられ断ることすら出来ずそっと隅に腰を下ろしたあの時も、もしかしたら偶然であり奇跡だったのかもしれません。

そのシネバトルで優勝したOLさんがこの映画を紹介していなかったら、おそらく眠気に負けて見ていなかったことでしょう。

 

あれほど有名でありながらタランティーノを見たのはジャッキー・ブラウンについで2作目です、なるほど面白いですタランティーノ

 

パルプ・フィクション [Blu-ray]

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なおわたしは映画に造詣が深いわけでもなく審美眼も注意力も持たず、映像ものを見るときには必ずながら見をしているのでわかっていないな〜と思われても日本刀を抜いたりしないでください。

逆に似たような人はパルプフィクションの都市伝説でぐぐるとすごく楽しいと思います。

 

 魅力の一つがやっぱり個性的な登場人物だと思うんですがダントツでミアがはちゃめちゃキュートです。

黒髪に真っ赤な唇に加えられたタバコって最強のセクシー装備ではないでしょうか。

そのぶん鼻血垂れ流しながらの痙攣は怖かった…撮影中に亡くなったと言われれば信じてしまいそうな恐怖です。

あとはどこまでも紳士なウルフですね!

この映画許す者と許される者の微妙な運命の組み合わせで進んでいくのですが、紳士すぎて一人牧師のような雰囲気を醸し出していました。

どこまでも冷静さを事欠かない当たりはもしかすると悪魔なのかもしれませんが…。

 

ちょっとしたことが重なってピンチを脱したり人を許したり命を落としたり。

くだらないジョークと下品なジョークと割とどこで起こるか分からない奇跡がポンポンと出てきます。

すごい暑い夏にすごいけだるい気分のときにだらだらと見たい映画ですね。

ちょっとばかり古くさい音楽を聞き終わった頃、ちょっとした非日常が終わるというのも良いもののような気がします。

 

ネタバレですが最後に。

 

あれだけ活躍したビンセントがあっけなく死に不謹慎ながら少し笑った後、ウルフにたてついたビンセントを見て(だからバチがあたったんだバカめ)などと口汚い言葉を頭にかけめぐらせたことを神様はお許しになるだろうか。

神様はじめました/神様はじめました◎

恋愛系苦手な私が2015年冬アニメで一番楽しみに見ていたかもしれない。

恥ずかしい台詞が飛び出すたびに「うわ…うわ…」と指で目を覆いつつ隙間から見ていたかもしれない。

いきなり神様になってしまった普通の女の子・ななみと神様・妖怪がいりまじってドタバタな毎日を送るアニメが「神様はじめました」です。

原作は少女漫画みたいですね。いつものことながら未読です。

 

 

 第一期は2012年ですか!そんなに昔ですか!

正直一期の時点でネット界隈でもそんなに話題に上ることもなく、まさかの二期にはびっくりしました。

 

まずなんといってもななみちゃんが可愛いんですよ…!

頑固・頑固・頑固the頑固。そして絶対に諦めない不屈の精神の持ち主。

恋愛漫画っていうとじめじめと思い悩む展開がいつまでも続きそうなイメージがあったんですが、最近の少女漫画は快活なお嬢さんも多いですね。

正直このアニメの魅力はななみちゃんだけで50%語れます。

怒って泣いて笑って怒るななみちゃん可愛い!

一方お相手の巴衛は狐耳ツンデレ和服男子というまぁ女子が好きそうなテンプレ男子…ですがこのアニメにおいては有能な突っ込み役です。

あまーいあまーい台詞のあとに雰囲気をぶちこわす強烈な突っ込みを繰り出します。

正直むずがゆいほどの台詞は大の苦手なんですが、このシーンの切り替えの潔さでテンポよく見られるところも魅力ですね!

監督の大地丙太郎監督は演出出身ですが、一期二期とも素晴らしい脚本を書き上げてくれました。

過去に手がけられたギャグアニメと少女漫画原作アニメの良いところを合わせて作られた本作が面白くないわけがない。

ただ一期後半、二期は蕁麻疹が出そうな言葉が連発されますが…まぁ、多分原作の一番の魅力がここなんだろうなと思いつつななみちゃん可愛いなって思ってればいいと思います…。

 

あともう一つ特筆しておきたいのが音楽。

OPEDを歌われるはなえさんの声がなんとも癖になってつい鼻歌が出てしまう。

鞍馬のダテンダテンダッテンはほぼ反則です。

 

作画はあまり動かないんですが、ぼんやりとした色彩とこれまたパパッと代わるシーン切り替えの早さは本作の特徴でしょうね。

海外スタジオもフル活用して崩れることもありません。

女性ターゲットということでビジュアルには気を使うでしょうし、淡白なキャラクターデザインともあっています。

 

ただ2期は少し不満…というか原作を無視出来ないからだとは思うんですが、まず悪羅王がてっきり2期のメインになるかと思いきや、中途半端な解決方法で最終回を迎えてしまいました。

また舞台があちらこちらになるので、ミカゲ社はもちろん鬼切虎徹、学校などの日常シーンの出番がほぼありませんでした。同じことをやるわけにはいかないし、1クールという縛りもあるので仕方ないのですが、正直3期があるかどうかも分からないので余分なところはスッパーンとしても良かったんじゃないですかね。

ただ悪羅王、天狗山、そして桃園家と「家族」がテーマになっているようなところもあったので、無視するわけにはいかなかったのかもしれませんが。

 

部分的に砂糖の固まりがはいっているものの、お互いの心境の変化などはとても丁寧に描写されていますし、恋愛アニメなので多少はね?

神様も悪役もキャラがたっていますし、ギャグ成分も多めなので性別問わず割と楽しく見られるのではないでしょうか。

あるのかないのか分からない三期でものんびり期待して待っていたいところです。