パルプ・フィクション(1992)
会社からの帰り道、あらゆる意味でふっきれてスキップでもしそうになりながら寄った図書館で行われていたシネバトル、見ていきませんかー?と声をかけられ断ることすら出来ずそっと隅に腰を下ろしたあの時も、もしかしたら偶然であり奇跡だったのかもしれません。
そのシネバトルで優勝したOLさんがこの映画を紹介していなかったら、おそらく眠気に負けて見ていなかったことでしょう。
あれほど有名でありながらタランティーノを見たのはジャッキー・ブラウンについで2作目です、なるほど面白いですタランティーノ!
なおわたしは映画に造詣が深いわけでもなく審美眼も注意力も持たず、映像ものを見るときには必ずながら見をしているのでわかっていないな〜と思われても日本刀を抜いたりしないでください。
逆に似たような人はパルプフィクションの都市伝説でぐぐるとすごく楽しいと思います。
魅力の一つがやっぱり個性的な登場人物だと思うんですがダントツでミアがはちゃめちゃキュートです。
黒髪に真っ赤な唇に加えられたタバコって最強のセクシー装備ではないでしょうか。
そのぶん鼻血垂れ流しながらの痙攣は怖かった…撮影中に亡くなったと言われれば信じてしまいそうな恐怖です。
あとはどこまでも紳士なウルフですね!
この映画許す者と許される者の微妙な運命の組み合わせで進んでいくのですが、紳士すぎて一人牧師のような雰囲気を醸し出していました。
どこまでも冷静さを事欠かない当たりはもしかすると悪魔なのかもしれませんが…。
ちょっとしたことが重なってピンチを脱したり人を許したり命を落としたり。
くだらないジョークと下品なジョークと割とどこで起こるか分からない奇跡がポンポンと出てきます。
すごい暑い夏にすごいけだるい気分のときにだらだらと見たい映画ですね。
ちょっとばかり古くさい音楽を聞き終わった頃、ちょっとした非日常が終わるというのも良いもののような気がします。
ネタバレですが最後に。
あれだけ活躍したビンセントがあっけなく死に不謹慎ながら少し笑った後、ウルフにたてついたビンセントを見て(だからバチがあたったんだバカめ)などと口汚い言葉を頭にかけめぐらせたことを神様はお許しになるだろうか。