かぐや姫の物語(2013年)
顎です。
良い顎です。
見事です。
捨丸という名前が気になったり、
媼のおっぱいが気になったり、
顎が気になったり、
とにかく視聴中はいろいろ気になりすぎて物語に入って行けなかった…!
かぐや姫も魔性の女すぎて恐ろしいです。
好きなように生きられなかったことには同情するしかないのですが、見事なまでの天然魔性っぷりでした。
美人は罪深いですね。
そんなわけで、見終わった直後の感想としては「あぁすごい豪華な竹取物語だった」くらいのものだったのですが、改めて考えるとかぐや姫がなぜ地球にやってきたのか、なぜ帰郷を悲しむのかのアンサーはしっかりと物語の中に描かれていて思わずおー!っとなりました。
全てを描かないで、断片に忍ばせ全体を作り上げる。こういうの大好きです。
もしまだご覧になっていない方がいらっしゃったら、ぜひかぐや姫の魔性っぷりにも御門にも惑わされずに見て頂きたい。
見る者の思考を止めに入った顎の罪は重いです。
翁と月人、それぞれかぐや姫の幸せを願い自分の思惑通りに姫を動かそうとしますが、幸せの暴力という者は恐ろしいですね。
「自分ではなくあなたのため」
「最上の幸せ」
誰かのためになると頑張れるとはよく主人公が口にする綺麗ごとですが、本当に質の悪い悪役とは純粋な善人というのはよく言ったものだなと思います。
「こんな作画」といえばそう感じるのも致し方ないものですが、やはり人間らしさを描かせたらジブリは最強ですね!
冒頭赤ちゃんの赤ちゃんは思わずふにふにしたくなる愛らしさです。
テイカーズ(2010)
スコア、 スナッチ、 ジャッキーブラウン…ここ最近の映画の王様のクライム推しのおかげで、流血沙汰NG無駄死NGなんなら犯罪駄目、絶対!の私もすっかりクライムムービーの魅力に気づき始めた今日この頃。
そんななか、先週の映画の王様で放映されたのがクライムムービー「テイカーズ」です。
どこのサイトを見ても、紹介を見ても、まず眼につくのが豪華俳優陣たち!
…といわれても、あまりピンと来なかったわたしのような人たちも少なくないと信じたい。
ずっとA・Jかっこいい!!っと思っていたらSWのアナキンで、一目惚れも二回目だった。
羽毛に沈んで行く姿はため息ものの美しさです、この人本当に人間なのか…イケメンは良いものです。
そんなA・Jの見せ場も含めたアクションシーンは全てが抜群のかっこよさ!
それにしても人間の身体とはかくもこんなに丈夫なものなのか。
腹筋の強さは鍛えれば私でも拳の4、5発余裕で受け入れられるのか。
なんといってもジェシーの逃走シーンは人間の身体能力に関する可能性を感じさせてくれるハラハラドキドキのシーンだと思います。
正直びっくり戦法な強盗シーンよりも興奮しました。
ちょっとカメラ揺れ過ぎと切り替えが早くて状況が掴めないところもあったけれど、とにかくアクションシーンになったら目が離せません。
悪い意味で興奮するのがエンディング…。
あまりのもやっとさにしばらく目が冴えていました。
爪が甘い、あまあまだよ!実行前の用心深さはどこにいってしまったんだよ!
本当に本物の投げっぱなしエンドを見たような気がします、ありがとうございました。
魔法陣グルグル(1994年)
小学生の頃、近所のコンビニにわくわくしながら買いに行ったものがありました。
チャームに埋め込まれた鏡に光を反射させると、反射した光の中に魔法陣が浮かび上がるというもの。
ワクワクして開けた箱の中からは、一番要らなかったふんどし魔人の姿が…
ふっと箱の見える位置に、中に入っているものがでかでかと書かれていたのを発見したときのどうしようもない気持ちは今でも忘れられません。
多分白目で顔面に縦線はいってたと思う。
「ただし魔法は尻から出る」
「わきのしたでおにぎり」
「材料は?」「ギンギー」
など数々の迷言を生み出した「魔法陣グルグル」
EMOTION the Best 魔法陣グルグル DVD-BOX 1
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アニメを改めて見ると、子供向けに大分丁寧に作っているなという印象です。
もともと原作自体が(絵柄の変化はとりあえず置いておいて)紙面の見せ方が上手くテンポが良い作品なので、漫画と比べるとテンポが悪く感じるかもしれませんが、原作よりも詳しく見せて行くことで展開やシーンが大分分かりやすくなっています。
ただし原作ファン、特にある程度の年齢に達している層から見ると、勢いが失われている感じがするのも分かります。
また、光魔法の扱い自体が一つのギャグなので、キラキラが「様々なものから剣を取り出すことが出来る」という設定になっていたり、かっこいいポーズを真面目な修行をして習得するという話にしてしまったのは勿体ないです。
特にキラキラは何でも剣に出来る便利機能になってしまい、後半のピンチになると新しい魔法陣が出現するというチート展開に拍車をかけるものになってしまいました。
後半は原作ストックがあまりなかったためかオリジナル展開に入るのですが、作者が関わっていたことも有り、グルグルとしての世界観が大きく崩れることはありません。
これはファンタジーとして、またギャグアニメとしては大切なことだと思います。
特にギップルの故郷を訪れる話では、始終馬鹿馬鹿さが溢れていて良いですね。
第39話「風を呼び戻せ!」。あぁ地獄絵図…アニメでも衛藤氏の描くファンタジーワールドがいかんなく展開されています
そしてなんといってもオープニングが良いです。
グルグルはギャグ6割ファンタジー3割シリアス1割ドンチャン騒ぎプライスレスくらいの作品だと思うのですが、これら全てをOPに集約され、また流れるようなシーンの切り替えは御見事ですね。
またEDはどちらも明るく口ずさみやすい曲で、子供向けアニメにはぴったりの曲です。
思えばこの頃はまだアニメはあくまで子供達のためのものであり、内容もジャンルも様々でした。
気がつけば子供向けアニメは夕方と朝の数時間に押し込まれ、戦闘と日常を繰り返すものが主流になりました。
これらのことが悪いことだとは思いませんが、アニメはそいろいろな世界に触れ、いろいろなことを体験することの出来る媒体だと思います。
アニメだけではなく、本であれ漫画であれ、ドラマであれ映画、ゲームであれ、多様性が失われてきているような気がして、少し寂しく感じてしまいますね。